マグロ

ええと、来年からインドマグロの日本への漁獲割り当てが半分になるそうですね。まぁ、外交で負けたとかいろいろいってますけど。
日本人は世界中のマグロ漁師を養ってきたんですよ。
ええ、それくらい世界中からマグロを買ってきたんです。僕がボストンにいたころに地元のマグロ漁師さんがテレビのインタビューでこんなことをいっていたのを忘れられません。
「せっかく船もいいのにして、ハイテク機械も買って、自前の冷凍庫まで用意して最高のマグロを提供できる状態になったんだ。これで日本人がいい値段でしこたまマグロを買ってくれると思っていたんだ。でもさ、俺っちがいろいろ物を揃えた途端に日本の景気が悪くなっちまった。この借金どうやって返せばいいんだよ。アメリカで売れるマグロなんて日本人が買いにくる量の半分どころか10分の1にもならないんだよ。しかも、アメリカ人はマグロの価値すら知らねーから買いたたくんだよ。まったく、ひどいもんだ。日本には早く景気回復して欲しいよ。俺たちマグロ漁師が一番日本の景気回復を願っているアメリカ人だよ、間違いないね。」
ええ、ごもっともです。
オーストラリアではマグロの養殖に成功したそうですね。なんでも、日本人が物凄い勢いでマグロを買っていって食べてくれるからだそうで。おかげでオーストラリアでもマグロをたくさん食べるようになったそうです。地元の消費拡大を計画したきっかけは日本の景気低迷だったそうです。
この他にも絶対あるはずです。日本人が世界中に作ったマグロ漁師達が…。
日本人はそれくらいマグロを食べているのですよ。
つまりね、何がいいたいかというとね。
マグロの漁獲割り当ての減少は外交で失敗したんじゃなくて、経済で負けたってことですよ。

日本の景気が悪くて一時期ほどマグロを買えない。

日本をアテにしていたマグロ漁師が食えなくなる。

地元経済に深刻な打撃をあたえる。

日本が独自に捕るマグロの量を減らしてでもマグロを買ってもらいたい。

これが真相なんじゃないの?

つまり、日本の長期景気低迷(回復しても低迷していることに変わりない)が世界経済にあたえる影響を鑑みるとマグロを買ってもらって責任をとってもらうしかない。輸入ものの値段を下げれば日本人はもっとマグロを買ってくれるはずだけど、その前に保証も欲しい。できれば前のようないい値段でマグロを買ってほしい。だから、ここは涙を飲んでマグロの漁獲割り当てを減らして欲しい。日本経済が低迷しつづけているのは日本人の責任でしょ。頼むよ。

と、こんなこと言われたらこまっちゃうよな。
でも、たぶん実際こんなもんじゃないかと…。…そう思うわけです…。

ってか、俺も含めてみんなマグロ食いすぎ(笑)

ヤメロと言われて止められるもんじゃないしなぁ。こまったね。